昔DJI RONIN-SCをa7iii用に購入して使ってたんですけど、モーター挙動の滑らかさが期待していたよりも弱くてすぐに手放しちゃったんですよね。
で、この前たまたまRS4を触る機会があったので使ってみたらもう色々進化しててちょっぴり感動しました。
RS3からの比較じゃないんかーいと思われたかもしれませんが、一応RS3もそれなりに触ってました。
ただ所有してたわけじゃないので、以前持っていたRonin-SCからの進化っぷりに感動したぜっていう話です。
次世代機になったけど、縦撮影ができるってどんな進化ポイントだよって最初突っ込んだんですが、よくよく考えたら最近結構ショート動画撮ることあるんで普通に役立つなという。
ということで物欲を抑えきれずに買ってみたRS4 Combo、いいとこ見ていきたいと思ってます。
DJI RS4 Combo買ったぜ
DJI RS4シリーズにはノーマルとProの2種類のラインナップが用意されています。
加えてコンボという付属品が増えたモデルがそれぞれ。
種類 | ノーマル | Pro |
---|---|---|
ジンバル重量 | 1.4kg | 1.6kg |
ペイロード | 3kg | 4.5kg |
軸アーム素材 | アルミニウム | カーボンファイバー |
クイックリリース | 2層式 | 2層式、延長用 |
フォーカス | なし | 第2世代LiDAR |
映像伝送システム | 映像トランスミッター | DJI Transmission、トランスミッター |
RSAポート | 1 | 2 |
動作時間 | 12時間 | 13時間 |
充電時間 | 2.5時間 | 1.5時間 |
価格 | 66,000円 | 99,000円 |
正直Proは高すぎたんで普通にノーマル版一択だったんですが、なんとなくコンボにしました。
コンボは上記表の価格に+13,000~20,000円くらいします。
コンボにはキャリーケースやFocus Proモーター、ブリーフハンドルケースが付属します。
まずキャリーケースないと収納がだるいので、実際やっぱりコンボをおすすめしたい。
フォーカスもブリーフハンドルケースも特に使うことないんだけどね、正直ケースがあるだけで嬉しいという。
Pro版はペイロードが4.5kgと1.5kg増え、モータートルクが20%強化、アームの素材がカーボンファイバーになってます。
FX6載せる予定だとか、マットボックスつけるとかリグを組むならProの方が安心。
RS4のこれいいぜって部分
Ronin-SCからの感想だから褒めるところ多すぎるけど、RS3からすると割とマイナーチェンジっぽいかも。
縦撮影は結構簡単
カメラを装着するベースプレートのような部分が取り外し可能になっていて、これを縦仕様に装着しなおすことで縦撮影ができます。
バランスの調整は多少しなきゃいけないので一瞬で撮影可能になるってことではありませんが、慣れてくれば結構早いかな。
無理すればそのまま使えるけどモーターに負荷かかるからあんまりオススメしない。
私の場合クイックプレートの上にさらにクイックシューを載せているので、縦仕様にすると中心からカメラがかなり左にずれてしまうのが悩み。
そうなってくるとロール軸のバランスがとれないため、プレートの後方にカウンターウェイトをかます必要がありました。
こんなやつね。結構便利だから持っておくといいす。
クイックシューなしにするとそのままでもバランスとれましたが、ホットシューになにか取り付けるとそれもバランス悪化の原因になりますので汎用性は弱いかも。
ただ縦位置、ショート動画撮るのに使ってみましたがなかなか良い。
ちなみに縦位置だとDJIトランスミッターがつけられないらしいですが、私物としては持ってないので影響ないかな。
あ、RavenEyeは取り付けられなくなるか。この辺解決されたらなお良いけど。
ペイロード増えてる!
Ronin-SCってペイロードたったの2kgだったんですよ。
もうカメラとレンズ載せたらギリギリじゃん。
RS4は3kgまでパワーアップしてるので、余裕を持って使えます。
これはRS3と一緒なので前世代からすると違いはないわけなんだけど。
ちなみにRS4 Proは4.5kgなのでFX6と70-200mmも頑張れば載ります。
FX6載せるならPro買ったほうがいいと思いますが、FX3とかa7ivとかだったらノーマル版でも問題ないかと。
とはいえペイロードなんて多ければ多いほどいいわけなので、予算に余裕があるならPro版狙いでしょう!
バランス調整簡単じゃね?
昔のRSシリーズはロック機構もなかったし、バランス調整するのにプレートやロール軸を動かすわけですが、特にカメラが載ってると重みのせいもあって摩擦が強いから微調整が一苦労だったんですよ。
ほんの少しズラしたいのに一気に数メモリ動いちゃって何回も往復する不毛な戦いが繰り広げられていました。
RS4ではクイックリリースプレートの奥行きにダイヤルがあるのですごく簡単かつ細かく調整できます。
さらにパン軸の調整も極めてスムーズ。テフロン加工されてるとか。テフロンいいぞ。
縦チルト部分の調整だけカメラの重みもあるので少し難易度が上がりますが、それでも昔に比べたら相当調整しやすくなったなと思います。
ちなみに縦チルトは縦型撮影に対応したからか8.5mmほど長くなっています。めっちゃ上まで上がる。
自動ロック機構、いいじゃねえか…
RS3からでしたっけ自動ロック。
これ便利ですね。
筐体が伸びるズームレンズ使ってるとバランスの微調整とかしなきゃいけないけど、自動ロック機構があると一度電源ボタン押せばスリープしてロックされるので、バランス変更が簡単。
バッテリーの節電するためにモーター休ませるのも電源ボタンぽちっと1回押すだけだからストレスフリーだね。
昔はロック機構なかったので全部フワフワ動く中バランス調整しなきゃいけなかったから大変でした。
でもこの自動ロック機構、壊れることもあるんですよね。
前に使ったRS3は壊れててパン軸ロックが反応しなかったんでdすよ。
なので毎回立ち上げると手動でロック外さなきゃアラーム音が鳴ってしまうというなんとも微妙な壊れ方をしていました。
修理に出すほど壊れてないけど毎回ちょっとイラッとするみたいな。
壊れないことを祈るばかり。
モーターの挙動がスムーズになってる!
RS-Cの時は背面トリガーでチルトロックして、ローポジからアイレベルまで上げた後にトリガーを外すとパンチルトがガクッとしちゃったんですよね。
今はそんなのありません。
めっちゃスムーズ。
トルクが強くなったのかな、これはスタビライザーとして重要な部分なので順当に進化しているみたいでとっても嬉しいです。
自分のワークが下手でも機械がカバーしてくれるってことじゃありませんか!バンザイ!
なんか液晶ついてるし
RS3も触ったこと何度もあったので別に驚きが強かったというわけでもないのですが、今RONIN-SCの画像見返してたらタッチパネルすらないじゃん!っていう。
モーターのキャリブレーションも簡単になったし、タッチパネルの操作はスムーズにできるし、見やすいし最高だ。
1.8インチなのもそれなりに大きくていいよね。
この液晶にも自動ロック機能が追加されて、低輝度になってバッテリー節電になります。
1日中使うとバッテリー2・3本いるなーってなることあるので、少しでも節電してくれるの嬉しいよ。
そういえば大容量バッテリーってのも出たらしい。
長時間使う人はこれ1本持ってれば本数増える煩わしさから開放されるのでなかなか良いのでは?
左に制御スイッチ増えたね
液晶パネルのすぐ左側にスイッチが追加されてます。
ジョイスティックモードスイッチっていうらしくて、ズームとジョイスティックを切り替えできます。
対応しているa7ivをBluetoothで繋いで、16-35 F4.0を装着すれば、ジョイスティックでパワーズームできちゃいます。
いいじゃねぇか…。スピードマックスにしてもじわズームだけど。
そういえば右側にあるジンバルモードスイッチも昔はなかったですね、一番大事な機構はアナログスイッチにするのが最強なんですよ!
RECも手元で押せるし、RS4起動したら自動で勝手に接続してくれるのでストレスもない。
RS4のここイマイチだなって部分
そこまで深いレベルで使ってないという前置きはありつつも、ないこともない。
背面ダイヤルもうちょっと頑張れ!
背面のダイヤルにロールとか割り当てるとダッチロールしやすくて映像の幅広がるじゃないですか。
ただこのダイヤルでロールするとジャイロによるパンチルトが反応しなくなっちゃって上手く操作ができないんですよね。
スティックでのパンはしたくないし。というか作業が多すぎて無理!
これってもしかして設定次第では同時に使えるのかな?
ちょっと検証の余地ありですが。
昔よりスムーズで安定してるとはいえ
やっぱりジンバルって被写体が大きいほど効果がでかいなっていうのは昔から思っていたんですけど、今回もやっぱり思いました。
私は机上のガジェット系、キーボードとかマウスとかそういったものをあの手この手で撮ることが多いんですけど、被写体が小さすぎて、揺れは小さいんだけどやっぱり気になっちゃいますね。
回り込みとかもうまくスムーズにならないしなぁ。
マクロな動きをするには電動スライダー使うのが最強なんですけど、やっぱりダイナミックな動きをするには手軽に使える何かが欲しくて。
電動ジブとか高いし邪魔だし部屋に置いておけないよっていう。Edelkrone Jib One欲しいけど。
ジンバルって素人が使ってもすごい良い映像が撮れるっていうより、修練を積んだ人が使うとヤバいっていう印象があるんで、もっと練習すればRS4上手く使えそうな気がする。
これジンバルで撮ったんですか?マジ?と言われたい。
ジンバルはいいけど使い所
昔ステディカム マーリン2っていう完全に振り子構造のアナログスタビライザー使ってたんですけど、小さいが故にステディカムのように上手く制御も出来なくて練習しながら発狂してた記憶があります。
そこからRonin-SCにして感動したはしたんですけど、その時の自分の用途とはちょっと合わなかったのでさよならしたんです。
今回RS4買ってみたら、かなり進化していてようやく使い所がでてきたなと。
全部説明できてないし、他にもあるんだけどね、ポートとか。
基本的にはこの小型ジンバルはダイナミックな動きをしたい時とか、被写体が大きめなものを撮る時に活用してます。
やっぱり小さいものを撮影するような、マクロな動きが必要とされる場面では電動スライダーの方が圧倒的に優位ですし、なんなら三脚でFIX撮影した方が全然良い場面もたくさんあります。
なんでもかんでもジンバル一本で動けばいいかというとそんなことないんで、使い所をしっかり見極めて映像構成に加えるといいですよね。
RS4コンボ、ちょっと高かったけど買って良かったなと思える機材でした。
RS5は2026年とかかな?どんな進化になるのか楽しみだね。
そういえばなんで日本ってジンバルっていうんだろう。Gimbalだからギンバルだよな…。