以前愛用していたAputureの小型ライトAL-MCの最新型が出たと聞いて、ちょっと高くなっているにも関わらず即購入してしまったゲームギークです。
手のひらサイズなのに出力がしっかりあるし、マグネットでくっつけられるなど使い勝手が良くてフィルライトとしてよく活用しています。
AL-MCからMC Proになって何が変わったのかを見ながらレビューしていきます!
Aputure MC Proの特徴
Aputure MC Proの発売日は2023年4月で、旧型のAL-MCは2019年10月あたりだったはずなので3.5年ぶりの新型になります。
ボディはフルアルミニウムで防塵防水性能はIP65とされます。
サイズと重さ
サイズは実測でも公称値と同じ108 x 70 x 25cmでした。
AL-MCと比較すると厚みも大きさも結構大きくなっています。
それでもコンパクトサイズには変わりなく、これくらい小さいと冷蔵庫とか狭いスペースに隠しながら置けるのでとても便利。
重さは約250gで、AL-MCの約130gよりも2倍近くとかなり重くなっています。
アタッチメントを全て取り付けると310gほどになるのでそこそこズッシリしてます。
携帯性やコンパクトさでいうと旧型のAL-MCの方が優位です。
豊富なアクセサリー
箱を開けるとハードケースが入っています。
- ライト本体
- マグネット付きコールドシュー雲台
- USB-Cケーブル
- ライトコントロールグリッド
- フラット型ディフューザー
- ドーム型ディフューザー
- 両面テープ付きメタルパッド
旧型ではディフューザーとケーブルくらいだったのでかなり豪華になっています。
RGBWWで使える
AL-MCでは色温度設定が3200K〜6500Kでしたが、MC Proでは2000K〜10000Kと大幅に広がりました。
本製品はカラーモードに切り替えるとRGBカラーでのライティングが可能で、映像のアクセントとして使うことができます。
私はサイドやバックから当てて色のついたエッジを作ることがよくあります。
Aputure MC Proの優れている点
旧型より明るくなった
MC Proではビームアングルが45度に調整されていて、旧型よりもかなり明るくなりました。
色温度は5600Kで、0.5mほど離れた距離で新旧の明るさを比較してみます。
照度計で測ってみると、MC Proでは1539luxほどとなった一方、AL-MCは400lux前後。
約4倍という謳い文句は間違っていないようで、実際に目で見ても驚くほど違います。
使いやすくなったボタンとOLED
Aputure MC Proの右側面には大きな赤いダイヤルノブと2つの丸ボタンがあります。
電源ボタンは長押し型なんですが、私的にはここだけ不満。
長押しする時間が手間なので旧型のスライド式のままが良かった…。
メニューボタンを1回短く押すとメニューが表示され、操作はダイヤルノブで行います。
ダイヤルのスピード感は体感としてちょっと遅めかな…0%から100%まで動かそうとすると結構グリグリ動かさなきゃいけません。
OLEDは旧型よりも大きくなってかなり見やすくなっていて、この辺は進化をしっかり感じられます。
AL-MCではダイヤルを長押ししてライトモードの切り替えを行なっていました。
MC ProではMENUボタンを押せばモード切り替え画面へ移行できます。
この手のライトはCCTモードとHSIモードを頻繁に切り替えるのですが、長押しは面倒だなと思っていたのでこれはかなり嬉しい改善点。
磁石でくっつくアクセサリー
ライト前面にマグネットが追加され、ハニカムグリッドやディフューザーをワンタッチでくっつけられるようになりました。
AL-MCではシリコンのドーム型ディフューザーを被せるように着せなきゃいけなかったので、それを考えるとMC Proは着脱が抜群に手軽に進化しています。
しかもすげ〜っていうのは3つあるアクセサリーを全部重ねて使えることなんですよ。
- ライトコントロールグリッド
- フラット型ディフューザー
- ドーム型ディフューザー
この3つのライト拡散系アクセサリーが付属します。
これらを1つずつつけることもできますし、全部一緒につけてしまうこともできます。
さすがに全部つけると光量はめちゃくちゃ落ちますけど、かなり柔らかいライトになります。
組み合わせて使えると選択肢が広がって助かりますよね。
注意点として、フロントマグネットはそんなに強くないので横方向からの衝撃に弱いです。
なので持つ時は本体を持つようにしないと思わぬところで落としてしまうかもしれません。
背面のマグネットは健在です。
リモートコントロール可能
AL-MCと同じくSidus Linkというアプリに接続することでリモートコントロール可能です。
アプリを立ち上げて接続を押してから操作可能になるまで5秒ほどかかりますが、一度接続すれば安定して使えます。
ダイヤルを使うよりも圧倒的に視覚的に分かりやすいです。
さらにワイヤレスで調光できるLumenRadio CRMXや、有線DMX接続にも対応します。
業務向けの使い方もできるので、ライト8個セットなんかも売ってるわけですね。
私はせいぜい1個なのでSidus Linkくらいしか使いません。
やたらモードの数が増えた
AL-MCではCCT、HSI、FXくらいのモードしか有りませんでしたが、MC Proではさらにモードが増えてます。
モード | 内容 |
---|---|
CCT | 色温度を調整する |
HSI | HUEを回して調整する |
RGB | R・G・Bをそれぞれ調整する |
GEL | カラーフィルタを設定 |
Source | ソースを選んで設定 |
XY | XY座標で色指定 |
FX | エフェクトを指定 |
Custom FX | エフェクトを組み合わせて保存 |
調整の方法が増えた一方で、分かりにくくなったとも感じます。
やれることは基本的にどのモードもそこまで大きく違わないので、実際に使うのはCCTとHSIがほとんどになるかなと思います。
CCTモードでは色温度のみだけでなくグリーンかマゼンタを足せるようになりました。
よりシーンにマッチした灯りにすることが可能です。
様々なエフェクトが利用できるFXモードですが、MC Proでは15種類用意されています。
AL-MCは9種類だったので6種類も増えました。使うかはともかく。
Sidus Link経由でみるとそれぞれのエフェクトに第2バージョンが表示されて数は2倍近くになります。
使い勝手の良いコールドシュー雲台
マグネットでくっつけられるアルミ製の雲台付き。
金属製の柱などにくっつけてアングル調整が可能になっています。
私は机サイドにある棚にマグネットパッド貼り付けてくっつけるようにしてますが、旧型よりもきっちり方向決められるので良いです。
底のマグネット部分を取り外すとシューマウントになるので、カメラに載せて使うこともできます。
Aputure MC Proの注意点
サイズが大きくなっている
AL-MCに比べてサイズは大きくなって重さも増しているので、旧型のサイズ感や軽さがとても好きな人には微妙な変更点かもしれません。
重くなったからマグネット的に落ちやすくなった…みたいなことはありません。
ワイヤレス充電なし
AL-MCはQi充電に対応していましたが、MC Proではなくなりました。
とは言ったものの…AL-MCはワイヤレスで充電するとコイル鳴きがひどかったんですよね。サポートに問い合わせたけど仕様っぽかったので諦めましたが。
なのでワイヤレス充電なくなりましたが、あったらあったで音がうるさくて悩まされると思うのでそこまでデメリットでもないです。
底に金属端子があってコンタクト充電には対応していますが、これを使うには8個セットの専用充電キャリーケースが必要になるので1個持ちにはあまり意味のないものです。
長時間使うと高温に
30分ほど使い続けると筐体が持っていられないくらいに熱くなります。
なので手に持ったまま使おうとしているならグローブを使ったり、ハンドヘルド用の棒などを取り付けたりと工夫が必要になります。
AL-MCはそんなに熱くなった記憶ないんですが、やっぱり明るさが強くなってるのも関係してるのかもですね。
旧型から買い替えて良かったか
かなり満足しています!
現状買える小型RGBライトとしては最強じゃないでしょうか。
明るくなったのも嬉しいのですが、マグネットアクセサリーは使い勝手がとてもよくなりましたし、さらにボタン操作性が向上したのが魅力的です。
AL-MCではハニカムグリッドがなかったので灯りの広がりを抑えたければフラッグで切るなど工夫が必要でした。
MC Proにはライトコントロールグリッドが付属するので簡単にスポットライトっぽくできるのも良い。
価格が高くなっているのがネックではありますが、ビルドクオリティや付属品をみると納得できる範疇かなと。
ただし少しだけ大きくなっているので、旧型のサイズがたまらなく好きな方にとっては大きすぎると思うかもしれません。
まとめ
- 小型な高性能RGBWWライト
- 旧型より明るくなった
- 豊富なFXライティング
- 着脱簡単なマグネット型アクセサリー
- 見やすいOLED
- 操作性は全体的に向上
- 価格は高め設定
- サイズが大きなって重くなった
- 電源が押しボタン式になった
- ワイヤレスQi充電なし
- 長時間使うとかなり高温になる
以上、Aputure MC Proのレビューでした。
小型ライトは汎用性があって使い勝手最高なのですが、MC Proは高性能っぷりもすごくて今買うならこれじゃね?的なところです。
もし小型ライトである必要がなければ、Amaran 100dのような出力のでかい普通のライト買った方が良いと思います。
MC Proはキーライトになるほど明るくはないので。あくまでアイキャッチ、アクセントやフィルライトとして考えておくのが良いかと。