カメラスライダーは手動と電動、どっちがおすすめ?

カメラスライダーは手動と電動、どっちがおすすめ?

ダイナミックな映像表現ができるカメラスライダーには手動と電動の2種類が存在します。

電動の方が値段が断然高いのですが、手動にはないメリットが沢山あります。しかし、手動が活きる場面もあるため、撮りたい映像によってどちらを買うか選択するのがおすすめです。

手動と電動をそれぞれ比較して見ていきます。

もくじ

手動スライダーのメリット

電動と比べた時の手動スライダーのメリットについて、Neewerの100cmベアリングレールで見ていきます。

  • 速いスライドができる
  • スピードの可変が感覚的
  • 静音性に優れている
  • バッテリーが必要ない
  • 比較的安価に買える

速いスライドができる

電動だとスピードが固定されてしまうため、素早いレールワークができません。その反面、手動だとかなりのスピードで移動できます。

ガジェット撮影ではそこまでスピード感が必要な場面というのは少ないですが、被写体が大きめだとゆっくりとしたスピードでは遅すぎる可能性があります。

スムーズな映像にするにはオペレート習熟が必要になりますが、スピードの上限がないというのは強みになります。

スピードの可変が感覚的

ドリーイン

スライドスピードの可変自体は電動でもできますが、電気的な制御になります。手動で行った方が感覚的で思い描いた通りの映像になると思います。

ある程度スピードの乗ったドリーインからゆっくりにするショットなども可能で、表現の幅が広がります。これはけっこう難しいオペレートになりますので練習する時間がいるかも。

静音性に優れている

手動レールのベアリング

手動スライダーの音は静かめです。ゆっくり動かせばほぼ無音だし、速く動かしてもシャーっというベアリングの回転する音くらい。これも油をさしたりすればさらに静かにできそうです。

一方電動の場合、静音性まで考慮されたハイクオリティなものでないとノイズがのることが多いです。動画撮影と音声収録を同時にする場合はかなり厳しいものとなります。

後に紹介するEdelkrone製の電動スライダーは高い分ものすごく静かなのでおすすめです。

バッテリーが必要ない

電動ドリーにはバッテリーが必要で、付属せず完全に別売りなこともあります。定期的な充電が必須となりますし、余分に買わなきゃいけないものが出てきますね。ただ世に出ているバッテリーと互換性があることも多く、そこまで高くはならないです。

手動ならばその点は全く心配なく、己の手のみが動力源です。

比較的安価に買える

電動よりも値段が安いので手が出しやすいです。手動スライダーの相場は安くて大体4,000円くらいからになりますが、電動だと大雑把に20,000円以上はします。

NEEWER
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予算がないのであれば手動一択ですが、もしガジェット撮影などで超スローな動きを求めているのであれば一旦購入をやめてお金を貯めることをおすすめします。

電動スライダーのメリット

手動よりも電動が優れている部分について、「Edelkrone SliderONE V2」という電動スライダーで見てみます。

  • 超スローなスライドができる
  • 習熟の必要がなく簡単操作
  • スライドさながら作業ができる
  • 繰り返し同じスピードで撮影
  • 垂直方向の動きができる

超スローなスライドができる

電動であれば、20cmの距離を2分かけて移動させるといった超スローなスライドが可能です。小さな被写体を撮影するなら、マクロレンズを使ってタイトな画角でじっくりゆっくり移動するといった映像が撮れます。

このような繊細な動きは手動では限界があります。卓上での撮影なら絶対的に電動スライダーがおすすめ。映像クオリティがぶっちぎりに上がります。

習熟の必要がなく簡単操作

手動だとスライダーを押す力や体幹が大事になってくるので、ある程度オペレートの習熟が必要になります。

途中でカクついたり動きにムラが出てしまった場合、撮り直しとなって時間がかかります。撮ってすぐに気づけば良いのですが、編集段階でイマイチだな・・と思うとまたセットアップから始めなきゃいけないので手間です。

電動ならアプリやリモコンでボタンを押すだけなのでとても簡単。特にEdelkroneのスライダーはアプリのスティックで直感的な操作ができます。

スライドしながら作業ができる

手動だと自分でカメラを動かさなきゃいけません。電動なら動きを記録してボタンをポチッと押しておけば勝手にスライドしてくれるため、その間に作業を行うような演出ができます。

このオープニングのラストカットではスライドさせている途中でマウスを置くという動作を加えています。

繰り返し同じスピードで撮影

手動だと同じスピードでレールワークを再現するのがかなり難しいですが、電動なら全く同じスピードでのスライドを簡単に再現できます。

これによって、あたかもワンカットで撮影したかのような映像にすることができます。

オープニングの3カットめ以降はマウスのシェルを入れ替えて撮影したものを2回撮影し、編集でタイミングを合わせてモーフィングトランジションで繋いでいます。

垂直方向の動きができる

モーターのトルクが強い電動スライダーならミラーレス一眼をのせた状態で垂直方向にスライドさせることができます。さらに一定のスピードで動かせるのがすごいところ。

手動だと重力に抗って力を込める必要があるため、スムーズな動きが難しいです。上下もスライドできてしまうなんて撮りたいカットが増えますね。

まとめ

手動と電動のカメラスライダー、比較した時のそれぞれのメリットについて紹介しました。

ガジェットとデバイスといった小物系の撮影を主にするのであれば絶対的に電動スライダーがおすすめです。

スムーズさを求めると値段がかなり高くなりますが、超スローな撮影ができるようになるのでその価値は十二分にあります。

それなりに大きなものを撮影したり、人や風景を撮る、またはスピードのあるワークがしたいなら手動が活きるかもしれません。

撮影スタイルに合わせて手動にするか電動にするか選びましょう。

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