2025年も半分が過ぎ、時の流れの速さに驚く日々ですが、ふと立ち止まって振り返ると今年も様々な機材との出会いがありました。
今年発売に限るわけじゃないので、古い機材もありますが、2025年前半に買って良かった!と思った撮影に関する機材を紹介していきます。
買ってよかった機材
SONY FE 70-200mm F4.0 MACRO G OSSII


ソニー純正の望遠レンズ。
これは本気で「もっと早く買えばよかった…!」と思ったレンズです。望遠なのにハーフマクロ対応で、かなり被写体に寄れるんです。私の狭い部屋でも活躍の場が広くて、フルサイズセンサーだと70mmって意外と寄れないと感じることも多い中、200mmまでしっかり使えるのは本当にありがたいです。
ただし、望遠端にすると最短撮影距離が少し遠くなるので、90mmマクロのようにがっつり寄ることはできません。その点では完全な代替にはならないため、両方持っていた方が表現の幅は広がります。


解像感は高めで、シャープな印象。AFも非常に優秀で、静かかつ高速。動画撮影でもまったく問題ありません。ただ、三脚座を外しても少し重めなのがネックではあります。でも、それでも800g以下なので、レンズサポートなしでも普通に使えるレベルです。
ネックな部分といえばF4.0なことですかね。
ちなみに、GM2と迷ったんですが、卓上撮影に使うことを考えると、ハーフマクロ性能が決め手になりました。従来モデルよりややコンパクトにはなっているものの、インナーズームではなく鏡筒が伸びるタイプなので、その点だけ注意が必要です。
外でもしっかり活躍します。たとえば、うちには娘がいるんですが、学校の行事なんかで近づけない場面ってありますよね。そんなときでも、200mmまであるとちゃんと寄れる。70mmくらいじゃ全然足りないんですよ。ほんと、買ってよかった。

edelkrone Tripod X RAPID

これが未来の三脚か。edelkrone Tripod X Rapid。
特筆すべきは、脚の伸縮をすべて電動で制御できるという点。地面に置いたままボタン一つで高さがスーッと変わっていく様子はまさに新体験で、特に構図を頻繁に変えたい撮影スタイルでは圧倒的な時短になります。
さらに、剛性がしっかりしていて中型〜大型のカメラリグも安心して載せられます。JibOne V2、Pan Pro、カメラ、モニター、マイク、電源モジュールなどを一括で載せても昇降可能です。


高さの可動域も十分あり、スプレッダーの広がりでローポジションも問題ありませんし、アイレベルを超える高さまでスムーズに対応できるため、1本でかなり幅広いシチュエーションに対応可能。
とはいえ、いくつか注意点もあります。まず、電動機構を内蔵している分、一般的な三脚に比べると若干重量があります。また、バッテリー駆動のため、充電や予備電源の用意は必須。さらに基本インドア向けなので外での撮影が多い人には向きません。防水性もないです。そして価格帯もかなり高額ですが、得られる操作性や時短効果を考えると、決して高すぎるとは感じませんでした。
本機材はアプリからの操作も可能ですが、edelkroneにしては珍しくあまり作り込まれていないのでポジションの保存などができないので進化に期待したいところ。
総じて、edelkrone Tripod X Rapid は、撮影の「テンポ」を変えてくれる機材です。単なる三脚というより、撮影全体のリズムをスムーズにしてくれるアシスタントのような存在。そんな魅力を持った一台です。
edelkrone JibOne


edelkrone JibONEは、小型なのに本格的なジブアームの動きを電動でしてくれる、扱いがちょっと難しいけどとても面白い映像表現を可能にする機材です。
滑らかな上下動・前後動を再現でき、映画のようなカメラワークを手軽に取り入れることができます。特に電動制御による正確な動きと、アプリからの直感的な操作が便利で、ポジションを保存して動きを保存設定しておけば同じシーンを何度でも安定して撮影できるのは大きな強みです。
タイムラプス撮影にも対応していて、ダイナミックな映像表現が手軽に実現可能。
一方で、本体が比較的重めで、持ち運びやセッティングには少し気を使う場面もあります。三脚もしっかりしたものを用意し、場合によっては重りで転倒防止対策を施す必要があります。また、私が使っているV2は超滑らかかというと多少編集でのスタビライズが必要な場合も多々直面します。
それらを差し引いても、電動制御可能なジブとしては非常に完成度が高く、少人数の撮影現場や一人撮影でもプロっぽい映像を作りたい人には最適な選択肢だと感じます。Jib Plusという長いタイプもありますが、そんなに大きくない部屋で使うならJibONEくらいが適当でしょう。
edelkrone Power Module


edelkrone Power Module は、同社製の電動機材をより安定して長時間使いたい人にとって、かなり頼れる電源アクセサリーです。
Vマウントバッテリーを接続でき、そこから4つのDC OUTで4機器に電源供給できますから、扱わなければならないバッテリーの本数が激減します。
edelkrone製品は物によってNP-FバッテリーとLP-E6バッテリーがありますし、カメラもまた専用のバッテリーがありますよね。これらをつけて外して充電して…となると地味に面倒なんです。


ネックとしては、電源モジュールと機器を全てケーブルで接続しなければならないため、ケーブル本数が増えて取り回しを考えなければならなくなります。シンプルな運用を考えている人には逆に面倒に感じてしまうかもしれません。
価格はPower Module自体が$299で、Vマウントバッテリーやチャージャーもさらに購入する必要がありますから初期投資としてはそれなりに嵩みます。
ただ、電源管理のストレスから解放される安心感を考えると、導入する価値は十分にあると感じました。
Edelkrone Motor Module V3


edelkrone Motor Module v3 は、edelkrone Slider Plus V5を完全に電動化できる拡張パーツ。
装着することで、スライダーの動きをアプリで正確に制御できるようになり、シンプルなパンやトラックだけでなく、タイムラプスやループ動作も簡単に実現できます。
手動だと摩擦の影響でスライドスピードを一定にすることが難しいことがありますが、電動にすることで全可動域でスムーズなトラック撮影が可能になるのが魅力です。
Slider Plus V5と組み合わせると価格的には相当なものになるため、スライド距離が短くてもいい人にはSlider Oneをおすすめします。こちらの方が断然安いので。
しかし、Slider Plus V5は特殊な機構によりスライダーの長さの2倍の距離を移動できるため、長距離のスライドを求めている人にはぴったりの機材となっています。
ネックとしては、滑らかな動きのチューニングには多少の慣れが要る場面もあります。それを踏まえても、スライダー撮影の精度と表現の自由度を一気に高めてくれるこのモジュールは、映像の質を一段階引き上げたい人にとって価値のある選択肢といえます。
Smallrig RT25

Smallrigから出ているチューブ型ライト。チューブ型ライトって結構色々発売されていますが、バーンドア付き、バッテリーグリップハンドル付き、プロファイル切り替えが瞬時など使い勝手がとても良い機材です。
25Wの出力、色温度は2500〜10,000K、RGB調光や、パトカー・テレビといった特殊効果もあります。


RT25単品だとバッテリーが内蔵されていないため、USB-Cで給電する必要があります。買うなら確実にグリップハンドル付きを購入した方が良いでしょう。
ただ持ち手を持つと結構ずっしりしますね。重量感があるので。
バーンドアは着脱式なので必要なければ外すことができます。バーンドアを調整すればライトが当たる範囲を調整できるので、スティック型ライトの明かりが広がりすぎるという弱点をうまくカバーしています。
ネジ穴も結構多いしNATOレールも使えるので設置方法も様々。IP54で小雨くらいなら大丈夫そうです。過信はしない方がいいと思います。
アプリ制御できないっぽいのでリモートで操作するのが必須だとちょっと弱いかも。それと操作方法が少し分かりにくいので慣れるまでちょい時間必要です。覚えれば簡単ですけどね。
Godox S30 + SA-P


ライティングで「ここだけに光を当てたい」「被写体を引き立てる印象的な光を作りたい」と思ったことあるんじゃないでしょうか。そんな願いを叶えてくれるのが、Godox S30とプロジェクションアタッチメントSA-Pの組み合わせです。
魅力はなんといっても、精密な光のコントロールが可能な点。
S30はスポットライトとしての使いやすさに優れていますが、真価を発揮するのはSA-Pを装着した時。ピントの合ったシャープなエッジの光を投影できるようになります。


さらにゴボという色んな模様がくり抜かれた板を差し込んで影の形を作り込んだり、アイリス制御のように光のサイズを変えられるアクセサリー、スライド式のバーンドアなど、細かな演出機材も対応しています。全て追加アクセなのでお金はかかるのですが、まるで舞台照明のような表現が可能です。
とくに商品撮影・ポートレート撮影などで「一点に集中させた光」を作りたい人におすすめ。小物や背景にスポットを当てるだけで、画が一気に締まり、プロっぽさがグッと増すんじゃないかと。
Ugreen NASync DXP2800


動画編集をしているなら大容量のデータ保存場所が必要になります。そこでおすすめしたいのがNAS。
UGREEN NASync DXP2800 は、クリエイターや家庭用にちょうど良いバランスを備えた高性能NASです。
インテル N100搭載で処理速度も速く、HDD2ベイ・M.2が2ベイのトータル4ベイ構成で、大容量のストレージを組めます。M.2ではキャッシュを組めますし、2.5GbE対応で転送速度も快適。
写真や動画を扱う人にとっては、ローカルストレージとクラウドのいいとこ取りをしてくれる存在です。専用アプリやWeb UIの使い勝手もよく、初心者でもスムーズにセットアップできます。

SynologyはHDDの囲い込みの噂がたったり、エントリーモデル系は1GbEが限界だったりするので、私は価格が少し高くなることやデータ移行の面倒臭さを考えても乗り換える価値ありと判断してDXP2800にしました。
静音性は悪くないものの、完全無音ではないので静かな環境ではファン音やHDDへのアクセス音が気になる人もいるかもしれません。ただこれはNASの宿命かなとも思っていまして、それでも価格と性能のバランスを考えれば、エントリーから中級者向けのNASとしては魅力的な選択肢だと言えます。
ちなみに4KプロキシをMacbook M3のFCPXで編集してもギリいけるなという感じです。完璧とは思わないけど、そこまでストレスなくできる感じ。なのでかなり満足しています。

さいごに
今年前半で購入した機材を紹介しました。今年発売した最新機材ばかりというわけではありませんが、どれも使い勝手良くて気に入っています。
後半も面白い機材ゲットできたら最終的に年間通した記事にしたいかなと思っています。